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尿素 2026.06.08

国際尿素市況は、不需要期と供給過剰感を背景に、FOBバルト海・中東・中国がそろって軟化した。中国では輸出解禁後の割当と最低輸出価格の緩和観測が売り圧力となり、日本は中国品の直接流入が限られる一方、国内高・海外安の構図が続いている。
市況:下落
ドライバー:不需要期のなかで供給過剰感が意識され、バルト海・中東・中国の各FOBが下落した。中東では国際市況につれ安となり、中国では輸出割当と最低輸出価格の緩和観測が下押し要因となった。
レンジ価格感:FOBバルト海は500ドル台前半〜500ドル台後半、FOB中東は500ドル台前半〜600ドル前後、FOB中国は600ドル台半ば〜600ドル台後半の水準感。
市況:下落
ドライバー:北半球の春肥需要が一巡し、足元の需要が乏しい状況が続いている。秋肥向け需要の到来は待たれているものの、一部プレーヤーが玉の確保に動き始めた程度にとどまる。
レンジ価格感:FOBバルト海は500ドル台前半〜500ドル台後半の範囲で、前週比では下落した。
市況:下落
ドライバー:ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続く一方、不需要期のなかで世界的に供給余剰感があり、中東積みカーゴにも下押し圧力がかかった。
レンジ価格感:FOB中東は500ドル台前半〜600ドル前後の水準感。中東積みカーゴは500ドル台で取引可能とみられている。
補足:サウジアラビア積みでは、紅海沿岸のヤンブー港から一定量の輸出が続いている様子。ただし、月間規模は限定的とみられている。
市況:下落
ドライバー:中国当局が輸出を解禁し、メーカー・商社に輸出枠を割り当てたことを受け、余剰感から売り圧力が強まった。最低輸出価格の制限を緩めたとの見方もあり、国内需要不足で在庫を抱えるメーカー側の輸出意欲が強いとみられている。
レンジ価格感:FOB中国は600ドル台半ば〜600ドル台後半の水準感。最低輸出価格は小粒と大粒で600ドル台後半を中心に示されていたが、制限緩和観測により下押し余地が意識されている。
関連指標:公表統計として、中国税関データでは2025年の尿素輸出量が計489万4,662トンと示された。また、中国国内では山西省の鉱山でガス爆発事故が発生し、尿素原料となる石炭供給への影響が意識されたが、短期的な影響にとどまるとの見方が示されている。
市況:横ばい
ドライバー:CIF日本市況は前週から変わらず。中国当局が輸出を解禁したものの、日中関係の冷え込みから中国メーカー勢の日本向け輸出は停止したままとされ、インドなど中国の友好国向けが中心とみられている。このため、日本着相場への直接的な下押し要因にはなりづらい。
レンジ価格感:CIF日本は700ドル台の水準感で横ばい。国際市況の下落によりベトナムなどからの輸入はしやすくなったとみられるが、国内流通価格と比べてなお割高感が残る。
補足:国産尿素の原料となるLNGの輸入価格は7月ごろから上昇する見通しで、尿素価格への転嫁は10月以降とされている。それまでは国内安・海外高が続きそうだ。国内工場は稼働を続けているものの、設備老朽化に伴うトラブルがしばしば発生しているとされ、冬場需要期の供給不安は燻る。
市況:下落
ドライバー:インド国営肥料会社NFLの買い付け入札を前に、世界各地から供給余力が示された。中国勢の参加やバルト海、黒海、北アフリカ、西アフリカ、中東、東南アジア積みの供給余力がみられ、インドの購入希望数量を大きく上回るため、落札価格は大幅に下落するとの見方が強い。
レンジ価格感:CFRインドは500ドル台後半〜600ドル台後半の水準感。市場関係者の見方では、落札価格は500ドル台後半〜600ドル前後が意識される一方、地域差により西海岸向けと東海岸向けで大きな開きが出る可能性が示された。
ブラジル:公表統計として、5月の輸入量は前月比・前年同月比ともに減少した一方、輸入単価は前月比・前年同月比で上昇したと示された。
インドネシア:公表統計として、4月の輸出量は前月比・前年同月比で減少し、全量がオーストラリア向けだった。輸出単価は前月比・前年同月比で上昇した。
欧州着LNG:日刊「LNG」によると、欧州着DES LNGの7月前半着価格は前回時点から上昇した。原料コスト面では今後の尿素価格への波及が注目される。
豪ニューカッスル石炭:アジア市場の石炭取引指標は前回時点から上昇した。中国では石炭ベース尿素の稼働率が天然ガスベースを下回ったとされ、原料供給と稼働動向の確認が必要となる。
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