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インド買い一巡でFOB急落、ホルムズ停滞が売り圧力

国際尿素市況は、インドの買いが一巡したことでFOBバルト海・中東・中国がそろって急落した。中東ではホルムズ海峡を通過できないオマーン積み玉の売り圧力も意識され、日本CIFも世界相場に連れて下落基調となった。


FOBバルト海・中東・中国市場

市況:下落

ドライバー:インド向けの買いが一巡し、割高感から需要が後退したことで、バルト海・中東・中国はいずれも急落した。中東ではホルムズ海峡を通過しないオマーン積みカーゴに売り圧力が出ていることも重荷となった。

レンジ価格感:FOBバルト海は600ドル台後半〜700ドル台前半、中東と中国は700ドル台後半〜800ドル前後の価格帯が示された。


バルト海市場

市況:下落

ドライバー:インドによる購入が一服し、同国向けの引き合いが後退した。欧州市場では800ドルを下回る売り物が流通し始め、黒海積みでもインド向け成約が確認された一方、足元の買いアイデアはさらに下がっているとされた。

レンジ価格感:600ドル台後半〜700ドル台前半が中心で、黒海積みの成約水準は700ドル台半ば近辺、足元の買い目線は700ドル台前半〜半ばへ低下している。


中東市場

市況:下落

ドライバー:FOB中東は急落した。ホルムズ海峡を通過しないオマーン積みカーゴに売り圧力が出ており、インドの調達が一服したことで需要も後退した。イラン積みにも売り圧力が強まったが、ホルムズ海峡の逆封鎖が続き、実際の買い手はつきにくい状況とされた。

レンジ価格感:700ドル台後半〜800ドル前後が中心。イラン積みでは700ドル前後までオファー水準が下がっているとの言及がある。

補足:イラン船舶がホルムズ海峡を通過する際に米軍に拿捕されたとの報道を受け、インドが同国産尿素の購入を手控えたとされた。


中国市場

市況:下落

ドライバー:インドの買い気後退と、割高な尿素から硫安への代替調達が進んだことで需要が減少し、FOB中国は大幅に下落した。中国国内の肥料用需要も一服し、国内相場は軟調に推移した。

レンジ価格感:FOB中国は700ドル台後半〜800ドル前後。山東省の工場渡し価格は、人民元建てで1,700元台後半〜1,800元台前半、ドル換算では200ドル台後半の水準が示された。

関連指標:公表統計として、ブラジルでは1〜4月の硫安輸入が前年同期を上回り、4月の尿素輸入量は前月および前年同月から減少したとされた。中国当局による尿素輸出については、5月下旬に解禁されるとの見方が浮上した一方、エネルギー価格高騰やホルムズ海峡の封鎖解除が確認されるまで慎重姿勢を維持するとの見方も示された。


日本市場

市況:下落

ドライバー:CIF日本市況は世界的な相場下落に引っ張られた。主要輸入国であるマレーシア積みでは5月積みの販売が確認され、肥料用需要が一服したことで成約水準は下落基調となった。ただし、アジアでは供給不足感が続いており、800ドル台〜900ドル前後の取引もあるとされた。

レンジ価格感:CIF日本は800ドル台前半〜後半。マレーシア積みの販売水準は700ドル台後半が示され、アジアでは800ドル台〜900ドル前後の取引にも言及がある。

補足:公表統計である日本貿易統計では、3月の尿素輸入量が前月および前年同月から減少し、輸入単価は前月および前年同月から上昇したとされた。中国、サウジアラビア、ベトナムからの輸入実績が確認されている。


インド市場

市況:下落

ドライバー:前回の買い付け入札で大口調達を終えたことで、同国向けの買い気が弱まった。天然ガス供給の復調により国内生産も回復傾向にあるとされ、調達姿勢は一巡した。

レンジ価格感:CFRインドは800ドル台〜900ドル前後。直近では800ドル台でスポット玉を購入したとの情報が示された。


その他

欧州着LNGは10ドル台半ばへ下落した。日本のLNG輸入価格は公表統計ベースで全国加重平均が前月から上昇し、港別では堺泉北着と直江津着の上昇が示された。アジア市場の石炭指標である豪ニューキャッスル積みFOB価格は100ドル台前半で小幅に下落した。


今後の注目ポイント

  1. インドの次回買い付け入札が5月下旬に行われるか、その数量と落札水準を確認すること。
  2. ホルムズ海峡の通航制約が続くか、中東積みカーゴの売り圧力がさらに強まるかを確認すること。
  3. 中国当局による尿素輸出解禁の有無と、エネルギー価格を理由とした慎重姿勢の継続を確認すること。
  4. 日本向けCIFが世界相場に連れて下がる一方、アジアの供給不足感がどの程度残るかを確認すること。
  5. LNGと石炭のエネルギー指標が、尿素の生産コストや輸出判断に与える影響を確認すること。


【お問い合わせ】
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