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尿素 市況は方向感分岐、バルト海上昇・中東下落と中国輸出枠

尿素 市況は、主要市場で方向感が分かれた。FOBバルト海はLNG価格の上昇による製造コスト圧力を背景に上昇した一方、FOB中東はイラン産尿素の余剰感から下落。FOB中国は横ばいとなり、中国では第三期輸出枠の割当を待つ状況が続いている。


尿素 市況の全体整理:FOBバルト海・中東・中国市場

市況:FOBバルト海は前週から上昇し、300ドル台後半を中心とする水準となった。FOB中東は中値が下落し、300ドル台前半から後半のレンジとなった。一方、FOB中国は前週から大きな変化がなく、300ドル台後半を中心とする水準を維持した。

ドライバー:今回の尿素 市況は、各地域で異なる要因が作用している。バルト海では原料となるLNG価格の高騰が製造コストを押し上げ、中東ではイラン産尿素の余剰感が価格を抑えた。中国では第三期輸出枠の割当待ちが市場の焦点となっている。

レンジ価格感:バルト海と中国が300ドル台後半を中心とする一方、中東では300ドル台前半まで売りアイデアが下がる動きが示された。主要3市場が一方向に動く局面ではなく、供給条件や政策、原料コストを地域別に確認する必要がある。

バルト海市場の尿素 市況

市況:FOBバルト海は上昇した。前週と比較して価格水準が切り上がり、今回の主要3市場では上昇方向が明確な市場となった。

ドライバー:背景にあるのは、原料となる液化天然ガス(LNG)の価格上昇である。欧州着DES LNGの10月前半着価格が上昇しており、アンモニアを経て生産される尿素についても製造コストを押し上げる要因となっている。

レンジ価格感:FOBバルト海は300ドル台後半を中心とする水準感となった。欧州では大手肥料メーカー傘下のアンモニア工場の稼働率が技術的に最低水準まで引き下げられており、原料・生産面の動向が引き続き確認点となる。

中東市場の尿素 価格動向

市況:FOB中東は中値が下落した。ホルムズ海峡の封鎖が長期化するなかでも、イラン産尿素の余剰感が高まり、価格には下押し圧力がかかっている。

ドライバー:イラン産の積み売りアイデアはFOBベースで300ドル台前半まで下落したとされる。ただし購入可能な買い手は限られており、地域全体の需給を一律に評価することは難しい。

レンジ価格感:FOB中東は300ドル台前半から後半の幅を持つ状況となった。サウジアラビアやオマーンを除く中東諸国でも輸出が滞っている状況が続いており、供給余力と実際の輸出動向を分けて確認する必要がある。

中国市場の尿素 市況

市況:FOB中国は横ばいとなり、300ドル台後半を中心とする水準感が続いた。市場参加者の関心は価格そのものに加え、中国当局による第三期輸出枠の割当に向かっている。

ドライバー:中国当局は第三期輸出枠の割当を行うとみられているものの、中国プレーヤーなどは具体的な内容を待っている段階にある。一部ではまとまった輸出枠が与えられるとの観測がある一方、現時点で詳細は明らかになっていない。

関連指標:輸出増加への期待から中国国内市況はやや上昇している。山東省の工場価格も前週から上向いた。国内需給については、尿素工場の稼働率が天然ガスベース、石炭ベースともに高い水準を維持している。

一方、農業需要は不需要期に入り、買い気が弱い状況とされる。工業用需要家も当用買いに終始していることから、輸出枠の具体化が国内需給の緩和にどの程度つながるかが今後の焦点となる。

日本市場と輸入尿素の確認点

市況:CIF日本市況は前週から軟化した。主要輸入先のベトナム積みについて価格水準が低下し、輸入尿素には下押し方向の動きがみられる。

ドライバー:積み時期によって価格差があり、足元では期近の条件ほど低い価格が示されている。一方、LNG輸入価格の高騰を受け、国内尿素メーカーが価格引き上げを打ち出しているとの情報もあり、輸入と国内品で異なる価格要因が存在している。

レンジ価格感:ベトナム積みは400ドル台半ばから後半を中心とする水準感が示されている。日本の需要家にとっては、国際市況だけでなく国内メーカーの価格改定と輸入条件を並行して確認することが重要となる。

インド市場

市況:CFRインド市況は前週から横ばいとなり、300ドル台後半を中心とする水準を維持した。次回の買い付け入札を待つ動きがみられ、市場の方向感は限定的となっている。

ドライバー:インドでは輸入量が前月から大幅に増加した。特に前月からの増加が目立った供給元として中東、中国、ロシア、アジアなどが挙げられている。

レンジ価格感:CFRインドは300ドル台後半を中心に推移している。輸入単価は前月から上昇しており、次回入札の条件と調達量が国際尿素 市況へ与える影響を確認する必要がある。

その他地域・関連指標

欧州のLNG価格は上昇しており、尿素生産の上流に位置するアンモニアの生産環境にも影響が出る可能性が示されている。エネルギー価格と肥料生産コストの連動が、バルト海市場を中心とした確認材料となっている。

石炭市場では、アジア市場の指標となる豪州ニューカッスル炭の価格が上昇した。中国では石炭価格も上向いており、石炭を原料とする尿素工場のコスト環境を確認するうえで関連指標となる。

その他地域では、東南アジア、アフリカ、北南米で尿素の成約・販売入札に関する動きが確認された。価格水準には地域差が大きく、世界市場全体が単一方向へ動いている状況ではない。

尿素 市況で今後確認すべき5つの注目ポイント

  1. 中国の第三期輸出枠:具体的な割当量と輸出時期が明らかになるか。
  2. 中東の供給余力:イラン産尿素の余剰感と、実際の輸出停滞がどのように価格へ反映されるか。
  3. 欧州LNGと生産コスト:LNG高がアンモニア・尿素の生産環境へどこまで波及するか。
  4. インドの次回入札:輸入増加後の新たな買い付け量と価格条件が国際市況を動かすか。
  5. 日本の調達価格:輸入尿素の軟化と国内メーカーの価格引き上げという異なる方向の動きをどう評価するか。

尿素の調達・価格相談

今回の尿素 市況では、バルト海の上昇、中東の下落、中国の横ばいと、主要供給地域の方向感が分かれている。肥料用・工業用・AdBlue関連などの需要家は、単一市場の値動きだけでなく、中国の輸出枠、中東の供給状況、エネルギーコスト、日本向け輸入条件を継続的に確認する必要がある。

ティーエヌエス株式会社では、尿素の調達や価格、市況に関するご相談を承っています。

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本記事はティーエヌエス株式会社による独自調査・編集情報です。掲載情報の正確性、完全性、将来の市況動向等を保証するものではありません。実際の調達・販売その他の判断については、最新の取引条件等をご確認のうえ、各社の責任において最終判断を行ってください。

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