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尿素 2026.08.24

尿素 市況は、中国の輸出枠設定で供給増への警戒が続く一方、安値玉の減少、インド入札後の需要、エネルギー指標の上昇が下値を支えています。バルト海は軟化、中東は底値切り上げ、中国は軟調と、地域ごとの温度差が広がりました。日本需要家には価格と供給安定性の両面確認が必要です。
国際市場では、FOBバルト海が前週比で軟化し、FOB中東は小幅に下落、FOB中国は中値が下がりました。中国の輸出枠設定が供給増につながるとの見方が、全体の上値を抑える主因です。
価格感は、バルト海がトン当たり300ドル台前半から半ば、中東が300ドル台後半、中国が300ドル台半ばです。ただし中東では安値玉が減り、バルト海でも需要期に向けた反転観測が出ています。
欧州向けLNG価格と中国の石炭指標は上昇しました。供給増が相場を抑える構図のなかでも、原料・エネルギーコストと物流不安が下値を支えるため、地域別の需給を分けて確認する必要があります。
FOBバルト海は軟化しました。世界的な供給過剰感から相場が押された一方、下落が行き過ぎたとの見方や、今後の需要期に向けて上昇へ転じるとの観測も出始めています。
成約水準はトン当たり300ドル台前半から半ばで、直近成約より切り上がった例も確認されました。市場には底打ち感を指摘する声があり、軟調一辺倒ではない点が重要です。
FOB中東は中値が下落し、中国からの供給増の余波が残りました。一方で安値玉が減少し、レンジ下限は切り上がっています。競合するエジプトの成約水準が上昇したことも支えです。
価格感はトン当たり300ドル台後半です。ホルムズ海峡とバブエルマンデブ海峡の封鎖が続き、先行きの供給不安が意識されるため、価格だけでなく積み出し経路の確認が欠かせません。
FOB中国は中値が下落した一方、底値は切り上がりました。国内生産が好調な一方で需要が振るわず、尿素工場の平均稼働率も80%台前半から90%前後の高い水準を維持しており、供給過剰感が続いています。
第二期の輸出枠設定で港湾在庫の一部が消化された一方、第三期の枠設定は不透明です。価格感はトン当たり300ドル台半ばで、先行きは輸出量と追加枠の有無に左右されます。
中国貿易統計という公表統計では、7月の輸出量は前月比で急増し、前年同月も上回りました。輸出単価も上昇しています。関連指標の豪州炭FOBは100ドル台前半へ小幅上昇しました。
CIF日本はトン当たり400ドル台半ばから後半で、前週より軟化しました。主要輸入国であるベトナムのFOB下落が波及し、同国積みは400ドル台前半の価格感です。
中国品はFOB基準より数十ドル安い取引例があるものの、日中関係の悪化を受け、日本向け輸出には不透明感が残ります。東アジアの地政学リスクと物流混乱も、供給安定性の確認点です。
中国貿易統計という公表統計では、7月の日本向け輸出量は前月に続いてゼロでした。国内では三井化学が原油・LNG輸入価格の上昇を背景に大幅値上げを通知し、一部顧客と交渉を続けています。
CFRインドは前週から横ばいで、トン当たり300ドル台後半から400ドルに近い水準です。大型買い付け入札は終了しましたが、市場には底堅さが残っています。
入札では大規模な数量が落札され、ロシアからもまとまった供給が入りました。消費国の需要家はこの結果を基に交渉を進める一方、港湾混雑のためメーカーは同水準の提示に慎重です。
中国貿易統計という公表統計では、7月のインド向け輸出量は前月のゼロから大幅に増え、前年同月と同水準でした。中国の供給回復がインド市場へ直接影響していることが確認できます。
エジプトでは欧州向けの成約が成立し、直近成約より水準が切り上がりました。欧州向けLNGの後半月価格も20ドル台前半へ大幅上昇し、エネルギーコスト面から尿素相場を支えています。
中国の石炭価格も100ドル台前半へ小幅上昇しました。中国品の供給増は国際相場の下押し要因ですが、石炭とLNGの上昇が続けば、生産・輸送コストを通じた下値圧力の緩和が焦点になります。
肥料・工業・AdBlueなど用途を問わず、調達では国際価格だけでなく、必要時期、数量、品質、積み地、物流経路を個別に確認する必要があります。中国の輸出枠、中東の物流、インド需要、国内価格改定を継続して見ていくことが重要です。
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【お問い合わせ】エネルギー事業部 尿素部門/E-mail:energy@tns.inc
本記事はティーエヌエス株式会社の独自調査・編集情報であり、情報の正確性、完全性、将来性等を保証するものではありません。取引・調達に関する最終判断は各社の責任で行ってください。