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尿素 2026.08.03

尿素 市況は、FOBバルト海・中東・中国の主要3市場で前週から続伸した。中東では航行不安と供給停滞への警戒が続く一方、インドが大型入札を通じて買い付けに動き、需要面からも相場を支えている。日本向けCIFも大きく上昇し、冬場需要を見据えた供給確保が重要になっている。
市況:FOBバルト海、FOB中東、FOB中国はいずれも前週から上昇した。価格感は、バルト海が300ドル台後半から400ドル台前半、中東が400ドル前後から400ドル台半ば、中国が400ドル台前半を中心とする水準となっている。
ドライバー:中東情勢の緊張と航路上の不安、複数地域での供給制約が売り手の姿勢を強めている。これにインドの買い付けが加わったことで、供給懸念だけでなく実需面からも市況を押し上げる構図となった。一方、供給回復の動きも一部で確認されており、その持続性が次の焦点となる。
市況:FOBバルト海は堅調に推移し、300ドル台後半から400ドル台前半を中心とする価格帯まで切り上がった。前週に続いて上昇基調が維持されており、市場では需要回復への期待が価格を下支えしている。
ドライバー:欧州では肥料需要を支える政策への期待があり、需要回復観測につながっている。一方、欧州LNGは高値圏から下落しており、エネルギー指標そのものは一方向の上昇ではない。尿素価格については、需要側の回復期待と国際供給不安を切り分けて確認する必要がある。
市況:FOB中東は上昇し、400ドル前後から400ドル台半ばを中心とする水準となった。供給への警戒感から売り手は強気姿勢を維持しており、主要市場の中でも物流と供給の不透明感が価格形成に強く影響している。
ドライバー:ホルムズ海峡やバブ・エル・マンデブ海峡を巡る航行環境の悪化が続き、ペルシャ湾内では尿素積載船の滞留も指摘されている。イランでは一部生産設備が停止しているとの情報がある一方、オマーンではOMIFCOの尿素設備が再稼働し、インド向け供給の回復が期待されている。
市況:FOB中国も上昇し、400ドル台前半を中心とする水準へ切り上がった。供給懸念を背景に売り手の姿勢は強く、インドの買い付け開始も市場心理を押し上げた。国内卸売価格は大きく崩れておらず、農業用・工業用とも需要に持ち直しの動きがみられる。
関連指標:中国では第二期分の輸出枠が焦点となっており、当局が輸出割当てに関する協議を行ったとの情報がある。ただし詳細は明らかになっていない。輸出枠の規模や実施時期が具体化すれば、アジア向け供給量とFOB中国の価格形成に影響するため、継続確認が必要となる。
市況:日本向けCIFは前週から大きく上昇し、500ドル前後から500ドル台半ばを中心とする水準となった。国際相場の上昇が直接反映されており、中国メーカーが日本向け輸出に引き続き慎重な姿勢を示していることも、調達環境を難しくしている。
ドライバー:中東の緊張が続くなか、冬場の需要期に向けた供給タイト化への警戒が強まり、エジプトなど新たな供給先を模索する動きもみられる。国内では原料面の上昇を背景に一部メーカーが価格引き上げを進めており、秋にかけて国内流通価格がさらに切り上がるとの見方も出ている。
市況:CFRインドは400ドル台半ばで横ばいとなった。ただし価格が動いていない一方で、需要面ではインドが新たな買い付けに動いており、今後の国際尿素 市況を左右する重要な局面に入っている。
ドライバー:インド国営肥料会社IPLは新たな買い付け入札を開示し、東西両岸を対象とした大型調達を計画している。応札期限は8月11日、有効期限は8月24日とされており、落札数量や供給元、価格条件が中東・中国を中心とする輸出市場の次の方向性を測る材料となる。
欧州LNG価格は高値圏から下落し、アジアの石炭取引指標である豪ニューキャッスル積み価格も前週から小幅に下落した。尿素市況が上昇する一方で、主要なエネルギー関連指標が一様に上向いているわけではなく、今回の上昇では物流・供給懸念と需要回復の影響が目立つ。
日本のLNG輸入価格についても月次で変動が続いている。原料・エネルギー価格だけで尿素価格を判断するのではなく、中東からの供給状況、中国の輸出政策、インドの調達動向を合わせて確認する必要がある。
肥料用途では中国国内の農業需要や欧州の需要回復が国際需給に与える影響が焦点となる。工業用途についても中国で需要の持ち直しが指摘されており、輸入品を利用する需要家は供給地域ごとの価格差と納期を継続的に確認したい。AdBlue向け尿素については用途固有の需給動向への言及はなく、個別の調達影響は別途確認が必要となる。
現在は、中東の航行不安、中国の輸出枠、インドの大型入札、日本国内の価格改定が同時進行している。単一市場の価格だけではなく、供給元・輸送経路・調達時期を含めて条件を比較することが重要となる。
尿素・AdBlueの調達、価格動向、供給条件に関するご相談は、エネルギー事業部へのお問い合わせまたは尿素・AdBlueお問い合わせページよりお問い合わせください。
【お問い合わせ】エネルギー事業部 尿素部門
E-mail:energy@tns.inc
本記事はティーエヌエス株式会社が独自に調査・編集した情報です。掲載内容について正確性、完全性、将来の市況動向等を保証するものではありません。実際の購入、販売、契約その他の判断については、最新の取引条件をご確認のうえ、各社の責任において最終判断を行ってください。