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欧州の在庫戦略が落ち着き、市場は慎重姿勢に中国の供給増が重なり、国際相場は方向感乏しい

【FOBバルト海・中東・中国市場】

国際取引市況は、バルト海が前週比で小幅高の 300ドル台後半〜370ドル前後、中東も 400ドル前後 で横ばい推移となった。一方、中国は 400ドル弱〜410ドル台前半 まで上昇した。いずれもインドの旺盛な買いは一巡し、全体として上値の重い展開となった。

【バルト海市場】

バルト海は堅調を維持。欧州向けの駆け込み需要は落ち着きつつあるが、来年1月からの CBAM(炭素国境調整措置)開始前の在庫積み増し需要 が一定の下支えとなっている。一方、倉庫の実需は鈍く、需給は緩和方向に傾きつつある。

また、欧州のガス価格は 10ドル台前半/mmBtu と前週から小幅下落。エネルギーコスト低下は尿素市況の上値を抑える要因となった。

【中東市場】

中東は弱含み。インド国営IPLの前回入札が小口で終了し、買い一巡感が強まった。
一部では、エジプトの生産増加による輸出再開観測が出ており、欧州向けの余剰玉が市場に出回る可能性が伝えられている。中東積みは 400ドル弱〜380ドル台後半 のレンジで軟調に推移したとみられる。

【中国市場】

中国は生産回復により供給感が徐々に強まる展開。
国内工場の稼働が改善し、出荷量が増える中、来年1〜3月期の輸出枠が設定されるとの観測から 輸出継続が視野に入っている

華北・山東の工場渡し価格は 1,600〜1,660元 と前週比でやや上昇。ドル換算でも 220ドル台前半〜230ドル弱 レベルで、若干の値戻りが見られた。

一方、10月の輸出実績は 120万トン台前半 と前月から減少したが、前年同月比では明確に増加しており、供給余力が高まっている点が意識されている。

【日本市場】

CIF日本市況は 450〜490ドル台 で方向感なく横ばい。
国内メーカーは年末までの定修影響で稼働を控えており、販売余力が限られる。中国が来年1月以降も輸出を継続すると、冬場の国内需給への影響が生じるとの見方も出ている。

10月の日本向け輸入量は 350万トン台半ば と前月から減少。中国向け輸出減少の影響が表れているが、スポット調達は活発とは言えず、在庫調整ムードが強い。

【インド市場】

CFRインドは 400ドル弱〜420ドル台 で小動き。
IPLによる買い付け入札は実施されたものの、想定より小規模で、買い意欲は一巡。
次回の入札は 年明け前後のタイミング と予想され、数量が限られれば国際市場への押し上げ効果は限定的とみられる。

【その他】

ブラジル市場では、現地工場の停止報道を背景に小口買いが見られたが、成約価格は 400ドル台前半〜中盤 にとどまり大きな反発は見られない。
韓国・東南アジアでも需給は落ち着き、FOB豪州ニューキャッスル石炭価格は 110ドル台前半 と前週から横ばいで推移した。


【今後の注目ポイント】

  1. インドの次回入札の規模とタイミング
  2. 中国の1〜3月輸出枠確定と実際の輸出ペース
  3. 欧州のCBAM開始前の在庫積み増し動向
  4. エジプト・北アフリカの輸出再開と供給量
  5. エネルギー価格(特に欧州LNG)の推移
  6. 日本の冬場需要と国内メーカー稼働状況

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