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国際尿素市況は続落、インド買い一服で全体弱含み

バルト海市場

FOBバルト海は前週比で5ドル安の$360台後半〜$370台中盤。需給緩和感から下押し圧力が強まった。欧州ではCBAM(炭素国境調整メカニズム)導入を控え、尿素調達コストの上昇懸念がくすぶるが、当面の需要は鈍く、年末までの買い急ぎは限定的。全体的に買い手は慎重姿勢で様子見ムードが続いている。


中東市場

FOB中東は$380〜$390で軟化。インドの買い付け入札が一巡したことから買い気は後退。エジプトをはじめとする地域生産者の稼働は安定しており、供給過多が意識されている。インドRCFの前回入札での調達価格も軟化しており、競争の激しいアラブ湾岸地域ではFOB価格に下押し圧力が残る。


中国市場

中国は$390〜$410で横ばい推移。国慶節連休後、国内複数の尿素工場が定期修理を終え生産を再開している。供給が増加する一方で、当局による輸出再開判断は依然不透明。15日以降の輸出許可再開が市場の焦点となっている。
山東省の工場出荷価格は$200台後半/tへ軟化し、国内外の相場を圧迫。9月の対ブラジル輸出量は前年同月比8倍超と大幅増で、需給バランスの緩みが顕著となっている。


日本市場

CIF日本は$400台後半で横ばい。中国当局の輸出政策次第で下押し圧力が強まる見通し。国内大手メーカーは定修時期を前に生産調整を進めており、一時的な供給タイト化の可能性も。
既存の調達契約分での在庫は安定しているが、新規調達は為替・海上運賃次第で慎重に行われている。


インド市場

CFRインドは$400〜$430のレンジで下落。インドRCFが15日の応札締め切りで入札を実施し、約20万tを購入予定。シーズン需要が落ち着く中、国内在庫も高水準で、次回入札は数量・価格ともに縮小の見方が強い。インド向け需要の一服がアジア全体の市況を押し下げている。


その他周辺市場

ブラジルのCFRは$410〜$440で軟調。前月比で約10ドル安。輸入単価下落が進む一方、中国からの輸入量は増加しており、現地港湾在庫が積み上がっている。アジアの指標である豪州ニューキャッスル炭は$100台前半で横ばい。燃料価格の安定が尿素の生産コストを下支えしている。


今後の注目動き

  1. 中国当局の輸出許可判断(10月中旬)
     再開時期・数量がアジアFOB価格の分岐点。
  2. インド次回入札の発表時期
     買い付け量減少が需給悪化要因に。
  3. 欧州CBAM導入準備と買い付け動向
     年内の在庫確保が焦点。
  4. 日本の定修期と冬季調達計画
     国内需給の一時的逼迫リスク。
  5. 原燃料価格と為替動向
     LNG・石炭価格の安定が下支え要因となるが、円安進行が輸入コストに影響。

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