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尿素 市況は地域差拡大、バルト海・中東高と中国軟調

尿素 市況は、FOBバルト海と中東で上昇する一方、中国では供給過剰感を背景に軟調な動きとなり、主要供給地域の方向感が分かれた。日本向けCIFも中東情勢や原料価格の影響を受けて上昇しており、中国の輸出拡大期待やインドの買付動向を含めた確認が必要となっている。


尿素 市況の全体整理:FOBバルト海・中東・中国市場

市況:FOBバルト海とFOB中東は前週から上昇した。一方、FOB中国は軟調に推移しており、主要3市場が同じ方向に動く展開ではない。日本向けCIFも上昇し、供給地域ごとの事情が価格へ反映されている。

ドライバー:バルト海ではLNGを中心とした原料コスト上昇と欧州メーカーの減産観測が供給不安につながった。中東ではイラン・イエメンを巡る情勢が再び緊迫化し、尿素輸出への支障が意識されている。

レンジ価格感:バルト海は300ドル台後半、中東は300ドル台後半から400ドル台前半、中国は300ドル台半ばを中心とする水準感となった。中国のみ他地域と異なる軟調基調がみられる。

補足:中国では追加の輸出枠設定への期待がある一方、国内生産は好調で供給過剰感が残っている。輸出数量の拡大だけでなく、実際の輸出条件や国内需給の変化を確認する必要がある。

バルト海市場の尿素 市況

市況:FOBバルト海は前週から上昇した。価格水準は300ドル台後半を中心とし、原料コストと供給面の不安が価格を支える展開となっている。

ドライバー:液化天然ガス(LNG)の価格上昇が製造コストを押し上げている。欧州ではLNG価格が上昇しており、尿素メーカーが減産を進めるとの見方も示され、供給不安が意識されている。

レンジ価格感:FOBベースでは300ドル台後半を中心とする水準感で、前週より強含んだ。今後も天然ガス・LNG価格とメーカーの生産対応が重要な確認材料となる。

補足:バルト海市場では単純な需要増というより、原料高と減産観測による供給サイドの要因が市況を支えている。エネルギー価格の変化が尿素 市況へ波及する構図が続いている。

中東市場の尿素 価格動向

市況:FOB中東は高騰し、300ドル台後半から400ドル台前半を中心とする水準感となった。主要市場の中でも供給リスクへの警戒が強い地域となっている。

ドライバー:イエメンの親イラン武装勢力を巡る軍事的緊張に加え、イラン周辺の情勢不安が尿素の積み出しや輸出環境に影響する可能性が意識されている。

レンジ価格感:前週から大きく水準を切り上げ、400ドル前後を含む価格帯に入った。実際の供給量だけでなく、輸送や積み出しへの潜在的な支障が価格形成に影響している。

補足:情勢が短期間で変化する可能性があるため、中東品を調達対象とする場合は価格だけでなく、積み出し可否や納期、輸送経路を継続的に確認する必要がある。

中国市場の尿素 市況

市況:FOB中国は軟調に推移した。バルト海や中東が上昇する中、中国市場は異なる方向を示しており、世界の尿素 市況に地域差が生じている。

ドライバー:中国国内では尿素工場の稼働率が高く、生産が好調に推移している。供給過剰感が残る一方、第3期の輸出枠設定への期待が市場を下支えする材料となっている。

レンジ価格感:FOB中国は300ドル台半ばを中心とする水準感となった。国内市場もやや堅調ではあるものの、輸出市場では供給の多さが上値を抑えている。

関連指標:中国では無煙炭系や石炭系の原料価格が高水準にあるものの、生産量の多さが市況を抑える構図となっている。今後は輸出枠が実際にどの程度設定され、輸出量拡大へつながるかが焦点となる。

日本市場と輸入尿素の確認点

市況:CIF日本市場は前週から上昇し、400ドル台後半から500ドル台前半を中心とする水準感となった。海外供給地域の不安定化が日本向け価格にも波及している。

ドライバー:中東情勢の再緊迫化や原料価格の高騰が影響している。日本向けの尿素積み出し価格についても、東南アジア品で400ドル台半ば程度の水準が示されており、輸入コストの上昇圧力が確認される。

レンジ価格感:CIF日本は500ドル前後を含む価格帯へ上昇した。FOB価格だけでなく、積み出し地域、物流条件、原料コストを含めた総合的な確認が必要である。

補足:日本の需要家にとっては、中国の輸出拡大による供給増加が下押し材料となる可能性がある一方、中東の供給不安が上押し材料として残る。複数地域の調達条件を並行して確認することが重要となる。

インド市場

市況:CFRインド市場は前週から横ばいとなり、300ドル台後半を中心とする水準感が続いた。バルト海や中東の上昇が直ちにインド価格へ波及する状況にはなっていない。

ドライバー:インド政府による尿素買付入札の実施予定が示されており、市場参加者は購入希望数量や詳細条件を注視している。一方、国内在庫は前月から増加している。

レンジ価格感:CFRベースでは300ドル台後半で大きな変化はみられない。今後は入札で示される調達数量や成立条件が国際市況へ影響する可能性がある。

補足:インドではモンスーン期の降雨不足による農業生産への影響も指摘されており、肥料需要が鈍化する可能性がある。買付入札による需要と、農業分野の実需の双方を確認する必要がある。

その他地域・関連指標

東南アジアでは、ブルネイ品がFOBベースで400ドル前後で成約したとの情報がある一方、売り手と買い手の価格目線には差が残っている。インドネシア品についても400ドル前後を中心に商談が進んでいる。

北南米では、北米向け9月積みの取引が400ドル台半ばを中心に報告されている。アルゼンチン向けではそれを上回る水準での成約情報があり、ブラジルでも400ドル台半ばを中心とするオファーがみられる。

また、インドネシアとブラジルでは尿素の輸出入数量が前年同月比で減少したことが貿易統計として示されている。数量面では地域ごとに動きが異なり、世界全体で一方向の需給変化が生じているわけではない。

尿素 市況で今後確認すべき5つの注目ポイント

  1. 中国の追加輸出枠:実際の枠設定と輸出数量が拡大し、アジア市場の供給増加につながるか。
  2. 中東情勢と積み出し:イラン周辺や紅海地域の緊張が尿素輸出、船積み、物流へ影響するか。
  3. LNG・原料コスト:欧州の天然ガス価格上昇がメーカーの減産やFOBバルト海の上昇をさらに促すか。
  4. インドの買付入札:購入数量と成立価格が国際的な需要の強さをどの程度示すか。
  5. 日本向け輸入条件:CIF上昇が継続するか、中国・東南アジアなど代替供給地域の条件が改善するか。

尿素の調達・価格相談

今回の尿素 市況では、バルト海・中東の上昇と中国の軟調が同時に進み、調達地域によって価格方向が分かれている。肥料用、工業用、AdBlue関連など、用途ごとに必要な品質・供給安定性・納期を踏まえて調達先を確認することが重要となる。

特に今後は、中国の輸出枠、中東の供給リスク、インドの買付入札、LNGを含む原料価格、日本向けCIFの変化を継続的に確認する必要がある。ティーエヌエス株式会社では、用途・数量・納入条件に応じた尿素調達についてご相談を承っている。

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本記事はティーエヌエス株式会社が独自に調査・編集した情報であり、その正確性、完全性、将来の市況等を保証するものではありません。実際の調達・販売・投資その他の判断については、最新の取引条件等をご確認のうえ、各社の責任において最終判断を行ってください。

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