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尿素 2026.06.29

尿素 市況は、FOBバルト海、FOB中東、FOB中国の主要3市場でそろって続落した。中東からの供給増加、中国市場の軟調、需要低迷が重なり、国際相場には下押し圧力が残っている。
市況:国際取引市況は、FOBバルト海、FOB中東、FOB中国のいずれも前週から下落した。バルト海と中東は300ドル台半ばから400ドル前後、中国は400ドル台前半を中心とする水準感として整理できる。
ドライバー:全体の主因は、中東からの供給増加である。バルト海では需要低迷が続き、中国では供給過剰感と輸出条件の見直しが意識されている。主要地域で買い急ぎの動きは限定的で、尿素 市況は弱含みの展開となった。
レンジ価格感:FOBバルト海とFOB中東は300ドル台後半を中心に、FOB中国は400ドル台前半を中心に推移している。前週比では各市場とも30ドル台規模の下落となり、短期的な方向感は軟調に傾いている。
補足:一方で、バルト海では相場の底値感を意識する見方も出始めている。国内需要家にとっては、下落局面での買戻しタイミングと、中東供給の流出量が次の確認点となる。
市況:FOBバルト海は軟化した。世界的に供給が増加するなか、需要が低迷しており、相場には下押し圧力がかかっている。
ドライバー:需要家の買い気は強くなく、供給増加に対して需要側の吸収力が限られている。ただし、下落が進んだことで底値感が意識され始め、買戻しに動く需要家が出る可能性も指摘されている。
レンジ価格感:FOBバルト海は300ドル台半ばから後半を中心とする水準まで下がった。前週からは30ドル台規模の下落で、主要市場のなかでも需要低迷の影響が明確に出ている。
補足:バルト海市場では、足元の弱さと底値意識が併存している。国内需要家は、安値追随だけでなく、反転時の買付競争や船積み条件の変化も確認しておく必要がある。
市況:FOB中東は下落した。中東からの供給が増加し、ペルシャ湾内に滞留していたカーゴが市場へ流れ始めたことが、尿素 価格の下押し要因となっている。
ドライバー:ホルムズ海峡の事実上の封鎖以降、ペルシャ湾内で滞船を余儀なくされていた船が同湾内から脱出し始めた。さらに、同海峡の開放により、イランがブラジルやミャンマー向けに販売を再開したとされる。
レンジ価格感:FOB中東は300ドル台半ばから400ドル前後の水準で推移している。前週からは30ドル台規模で下落しており、供給増加が価格形成に直接影響している。
補足:中東の供給能力は月100万トン台規模とされ、これが輸出に向かえば、世界の尿素 市況にさらなる下押し圧力がかかる可能性がある。日本向け調達では、中東カーゴの流出量と仕向け先の変化を注視したい。
市況:FOB中国は軟調に推移した。供給過剰感が相場の重荷となり、国内の尿素工場稼働率は8割台前半と高い水準にある。
ドライバー:不需要期に入り買い気は乏しく、在庫水準も100万トン超に積み上がっている。こうしたなか、中国当局は撤廃したと伝えられていた最低輸出価格を再び設定したようだ。
レンジ価格感:従来の最低輸出価格は400ドル台後半から500ドル台前半だったが、再設定後は400ドル台前半から半ばの水準へ引き下げられたとみられる。一方、一定のプレミアムを乗せる条件で認められていたインド向け輸出は、禁止されたもようである。
関連指標:公表統計である中国貿易統計によると、5月の輸出量は3,410トン、前月比77.3%減、前年同月比39.9%増だった。輸出単価はトンあたり248ドルで、前月から下落する一方、前年同月からは上昇した。
市況:CIF日本市況は前週から横ばいで、400ドル台半ばから500ドル台半ばの水準で推移している。国際FOB市場が下落する一方、日本向けCIFでは明確な追随下落は確認されていない。
ドライバー:公表統計である日本貿易統計によると、5月の輸入量は14,616トンで、前月比39.7%減、前年同月比58.1%減だった。輸入量は前月・前年同月の双方から大きく減少している。
レンジ価格感:同じく日本貿易統計では、5月の輸入単価はトンあたり141,358円で、前月比9.0%上昇、前年同月比106.7%上昇した。数量が減る一方で単価は上昇しており、国内需要家は国際FOBの下落だけで判断しにくい状況にある。
補足:LNG関連では、欧州着LNGの7月後半着価格が100万英国熱量単位あたり13ドル台半ばへ下落した。一方、公表統計である5月の液化天然ガス輸入価格の全国加重平均はトンあたり98,979円で、前月比11.4%上昇、前年同月比14.3%上昇した。
市況:CFRインド市場は前週から横ばいで推移した。水準は400ドル台半ばで、短期的には大きな方向感が出ていない。
ドライバー:インドの次回買付入札は7月下旬に開示されるとみられている。同国では十分な在庫が確保されているようで、港湾在庫は前週比で大きく増加した。
レンジ価格感:CFRインドは400ドル台半ばの狭い範囲で横ばいとなっている。肥料需要の最盛期であるカリフ期の需要を賄うには十分とされ、次回の買付数量は限定的になる見込みである。
補足:次回入札では、制裁が一時的に解除されているイラン産カーゴが相当量応札されるとみられている。公表統計であるインド貿易統計では、4月の輸入量は564,133トンで、前月比17.9%減、前年同月比195.0%増だった。輸入単価はトンあたり513ドルで、前月比17.0%、前年同月比22.5%それぞれ上昇した。
関連指標:アジア市場の石炭取引指標である豪ニューカッスル積みFOB価格は、前週から小幅に下落した。中国の石炭ベース尿素工場の稼働率は高水準にあり、石炭価格の動きは中国国内コストを見るうえで確認対象となる。
関連指標:山東省の工場渡し価格は前週から下落した。ドルベース換算でも下落しており、中国国内価格の軟調さがFOB中国の弱さと整合している。
補足:中東、バルト海、中国、インド、日本の各市場で、供給・在庫・入札・エネルギー価格の要因が複合している。特に尿素 市況では、中東カーゴの放出と中国の輸出価格政策が、次の国際価格形成に大きく影響する可能性がある。
尿素 市況の変動は、肥料用途、工業用途、輸送用尿素水関連の調達判断に影響します。現時点では、地域別の価格方向、需給要因、入札や政策動向、在庫状況を継続確認する必要があります。
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