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中東緊張でFOB高値継続、中国堅調で日本は調達警戒

中東情勢の緊張継続を背景に、FOBバルト海・中東・中国はそろって上伸した。中国は内需の強さと石炭高が支えとなり、日本はCIF横ばいでも輸入カーゴの不安から国産尿素への関心が強まっている。一方でインドも追加スポット調達を要する様子で、豪州の買い付け動向を含めた周辺玉の争奪が当面の焦点になっている。


FOBバルト海・中東・中国市場

市況:上昇

ドライバー:中東情勢の緊張が続くなかで需給がじわりと引き締まり、FOBバルト海・中東・中国はいずれも前週比で続伸した。

レンジ価格感:バルト海は600ドル台前半〜半ば、中東は700ドル前後〜700ドル台前半、中国は700ドル前後〜700ドル台半ば


バルト海市場

市況:上昇

ドライバー:一部生産国から欧米向け輸出が減少したことが底上げ要因となった。アルジェリアでは欧州向け天然ガス輸出の増加を受けて尿素生産が減少し、主要メーカー2社の工場稼働率が半分程度まで落ち込んだとされる。

レンジ価格感:600ドル台前半〜半ば


中東市場

市況:上昇

ドライバー:中東情勢の緊張継続で、ペルシャ湾岸の化学プラントからの供給途絶が続いている。これを受けて中東周辺の生産国は船積み価格を引き上げる動きを強めた。

レンジ価格感:700ドル前後〜700ドル台前半

補足:エジプトでは4月積みの成約が700ドル台半ば〜後半で伝えられた。黒海積みでも700ドル前後〜700ドル台前半までオファー水準が切り上がったとの見方が出ている。


中国市場

市況:上昇

ドライバー:中東情勢の緊張が続くなかで、中国国内の需要家による現物購買意欲が高まっている。石炭価格の上昇も重なり、国内市況は堅調に推移した。加えて、市場では中国当局が肥料輸出を禁止したとの見方も伝わっている。

レンジ価格感:700ドル前後〜700ドル台半ば

関連指標:山東省の工場渡しは1,800元台前半〜半ばへ強含み、豪ニューキャッスル積み石炭のFOB価格も130ドル台半ばへ上昇した。


日本市場

市況:横ばい

ドライバー:CIF日本は前週比で変わらず、ベトナム積みカーゴも800ドル超でやり取りされたようだ。一方で輸入カーゴの供給不安を受け、国産尿素への買い気は強まっている。日本と競合する豪州がスポット調達を急いでいることも、先行きの輸入玉確保を難しくする要因として意識されている。

レンジ価格感:800ドル台前半〜半ば

補足:現時点で国産尿素の供給は安定しているものの、あらかじめ決められた枠を超える購入は難しいとの声がある。輸入玉を確保できない尿素水メーカーが、国産尿素を原料とする同業先への委託製造を進めているとの指摘もあり、見通しはなお不透明だ。


インド市場

市況:横ばい

ドライバー:輸入業者による4月の買い付け入札が見込まれる。国内では天然ガス調達に注力し、短期的に尿素工場の稼働率を6割強から7割台半ばへ引き上げたようだが、ホルムズ海峡の事実上の封鎖で天然ガスと尿素の供給が減少しており、追加のスポット調達が必要になっている様子だ。

レンジ価格感:700ドル台後半〜800ドル前後


その他

欧州着LNGは前週比で横ばいだった。国内尿素に影響する2月のLNG輸入価格は全国平均で8万円台半ばとなり、港別では堺泉北着が下落、直江津着は前月比で上昇した。


今後の注目ポイント

  1. 中東情勢の緊張継続と、ペルシャ湾岸の供給途絶がどこまで長引くか
  2. 豪州の5〜6月着スポット調達が、日本向け玉の確保に与える影響
  3. 中国の肥料輸出禁止観測と、国内在庫放出の運用実態
  4. 国内メーカーの割当管理強化が、国産尿素の調達難につながるか
  5. インドの4月買い付け入札と追加スポット調達の規模感


【お問い合わせ】
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