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中東急騰と中国輸出規制継続、日本尿素は高値圏維持

ホルムズ海峡封鎖の長期化懸念を主因に、FOBバルト海・中東・中国はそろって上伸し、日本CIFも供給不安とフレート高を背景に大きく切り上がった。中国の輸出規制継続観測やインドの再入札思惑も重なり、国内では国産尿素への依存意識と価格転嫁の動きが広がる週となった。


FOBバルト海・中東・中国市場

市況:上昇

ドライバー:ホルムズ海峡封鎖の長期化懸念で需給のタイト感が強まった。バルト海では春肥需要と欧州向けの買い、中東では通航制約への警戒、中国では国内供給優先を背景とした輸出規制継続観測が相場を支えた。トルコの輸入関税停止も需要面の支援材料として意識された。

レンジ価格感:500ドル弱〜700ドル台前半


バルト海市場

市況:上昇

ドライバー:春肥向けの農業需要が堅調で、オーストラリアの作付け需要や国内向けの買い気も旺盛だった。中東からの供給が滞るなか、欧州向けの買いが周辺市場に集まり、成約が表面化した。

レンジ価格感:500ドル弱〜600ドル弱


中東市場

市況:急騰

ドライバー:中東産カーゴの大半が通過するホルムズ海峡の封鎖を受け、供給懸念が急速に強まった。実際の取引は限定的ながら、世界的な需給逼迫につながるとの見方が広がり、気配値が切り上がった。

レンジ価格感:600ドル台前半〜700ドル前後

補足:ホルムズ海峡を通過せずに輸出できるオマーン産は一部取引可能とみられる一方、地域の緊張が続けば一段高への警戒が残る。


中国市場

市況:上昇

ドライバー:中国当局が国内向け供給を優先し、輸出規制を継続する方針を示しているとの見方が強い。一部メーカーでは、輸出再開が見込まれていた時期以降も外販は難しいとの受け止めが出ている。

レンジ価格感:600ドル弱〜600ドル台後半

関連指標:公表統計では、韓国の2月の中国品輸入量は351,505トンと前月比で大幅に増加した。一方、山東省の工場渡しは1,800元台前半〜半ばで軟調に推移し、国内備蓄放出の影響もうかがえる。


日本市場

市況:上昇

ドライバー:中国積みカーゴの供給が当面見込みにくく、ベトナムやマレーシア積みのスポット玉も減少した。原油高を受けたバンカーコスト上昇とフレート高も重なり、需要家の先回り調達が相場を押し上げた。

レンジ価格感:800ドル前後〜800ドル台半ば

補足:協議面では、国内値上げの浸透が進み始め、安定供給を条件に受け入れる需要家がみられた。アドブルーなど製品への価格転嫁も始まり、国産尿素への引き合いが強まっている。


インド市場

市況:上昇

ドライバー:ホルムズ海峡封鎖を受け、一部サプライヤーから不可抗力条項の宣言が出たとされる。既に決めていた船積み分の一部供給欠落が意識され、新たな買い付け入札の実施観測が浮上した。中東以外からの集荷も需給引き締め要因とみられている。

レンジ価格感:700ドル台後半〜800ドル前後


その他

東南アジア積みは600ドル台半ばまで切り上がり、インドネシアの国営肥料メーカーによる販売入札観測も出ている。オーストラリアでは中東積みの供給途絶で供給不足感が強い。公表統計では、韓国の2月総輸入量は79,738トン、ブラジルは345,702トンだった。フレートは150ドル前後まで急騰し、燃料不足による配船効率低下も指摘された。


今後の注目ポイント

  1. ホルムズ海峡封鎖の長期化有無と中東積みカーゴの実取引回復状況
  2. インドの追加買い付け入札実施の有無と中東以外からの集荷動向
  3. 中国の輸出規制継続期間と国内備蓄放出の影響度合い
  4. 日本向けのベトナム・マレーシア積み供給回復有無とフレートの高止まり
  5. 国内値上げの浸透状況とアドブルー等への価格転嫁の広がり


【お問い合わせ】
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※本トピックスはティーエヌエス株式会社が独自に調査・編集した情報をもとに作成しています。内容の正確性・完全性・最新性を保証するものではありませんので、最終的な取引判断は各社にてご判断ください。

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