国際尿素はインドの買い気が浮上し、FOBバルト海・中東・中国が前週比で上昇した。バルト海はCBAMの扱い次第で欧州向け買いが増える可能性が示される一方、方向性は未確定。中東はインド需要に加え、イランのガス供給不安が下支え。中国は国内市況の強含みを受けて底上げされた。日本向けCIFは大きな動きが見られない。
FOBバルト海・中東・中国市場
- 市況:上昇
- ドライバー:インドの買い気が浮上し、需給が引き締まった。
- レンジ価格感:FOBバルト海は$300ドル台後半〜$400ドル台前半、FOB中東は$400ドル台後半〜$500ドル弱、FOB中国は$400ドル台前半〜$500ドル弱。
バルト海市場
- 市況:上昇
- ドライバー:潜在的な買い気に押し上げられた。炭素国境調整措置(CBAM)の対象から尿素が外される可能性が示されるが、現時点で明確な方針は伝わっておらず、見通し不透明。外された場合は欧州向けの買いが広がる可能性があるとされた。
- レンジ価格感:$300ドル台後半〜$400ドル台前半。
中東市場
- 市況:上昇
- ドライバー:インドが買い付け入札を開示するなど需要が高まったことが影響。イランでは一部尿素工場向けの天然ガス供給が2月下旬まで再開しない見方が示され、供給が不安定とみられている。
- レンジ価格感:FOBは$400ドル台後半〜$500ドル弱。エジプト積みの取引(入札)では数千トン規模が$500ドル前後で成立した。
- 補足:供給面では「2月下旬まで再開しない見方」が示される一方、具体的な再開確度や追加材料は言及なし。
中国市場
- 市況:上昇
- ドライバー:国内市況の上昇を反映してFOBが底上げされた。中国当局が4〜5月ごろに尿素輸出を再開するとの情報が伝えられた。国内の尿素生産は上昇傾向で、工場稼働率は80%台前半〜9割弱で推移しているようだ。
- レンジ価格感:FOB中国は$400ドル台前半〜$500ドル弱。山東省の工場渡しは1,700元台後半〜1,800元台前半、ドル換算では$200ドル台後半〜$300ドル台前半(いずれも前週比で小幅上昇)。
- 関連指標:豪ニューキャッスル積み(FOB)の石炭価格は$100ドル台前半〜中盤/トンで小幅上昇し、今後の民生用需要次第で尿素市況の押し上げ要因になり得るとの見方が示された。
日本市場
- 市況:横ばい
- ドライバー:CIF日本は前週から横ばいとされ、大きな動きは見られなかった。
- レンジ価格感:$400ドル台前半〜$500ドル弱。
- 補足:国内の協議状況・在庫・価格改定などの詳細は言及なしのため見通し不透明。
インド市場
- 市況:上昇
- ドライバー:CFRインドは前週比で大幅上昇。インドが100万トン規模を対象とした買い付け入札を開示したようだ。需給のタイト感から応札価格は$500ドル以上まで切り上がる見方がある一方、それでも希望数量の半分程度しか手当てできない可能性が示された。
- レンジ価格感:$400ドル台後半〜$500ドル台前半。
その他
- (韓国貿易統計:統計値)1月の日本からの輸入量は940トン、輸入単価はトンあたり463ドル。
- (韓国貿易統計:統計値)1月の輸入量は49,104トン、輸入単価はトンあたり454ドル。
- (インドネシア貿易統計:統計値)2025年12月の輸出量は193,120トン、輸出単価はトンあたり388ドル。
今後の注目ポイント
- インド入札:最終の成立価格帯と、希望数量に対する確保量(「半分程度」の可否)。
- 中東供給:イランの天然ガス供給再開の実際のタイミングと、供給不安の解消度合い。
- 欧州要因:CBAMで尿素が対象外となるかどうか、その場合の欧州向け買いの増勢。
- 中国輸出:4〜5月ごろの輸出再開情報の確度、国内生産・稼働率の推移。
- コスト指標:石炭(豪ニューキャッスル)や欧州LNGの動きが尿素の価格感に与える影響。
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