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欧州向け需要でバルト堅調、中東続伸 供給はアゼル停止

2月9日付の海外尿素市況は、欧州向け需要増の見方を背景にバルト海が底堅く、中東はエジプト成約に連れて上昇が続いた。中国は韓国向け買い付けが支え。日本・インドは横ばい圏で、供給面ではアゼルバイジャンの稼働停止が意識された。


【FOBバルト海・中東・中国市場】

  • 市況:主要3指標はいずれも前週から上向きで推移。
  • ドライバー:インド・欧州を中心に需要が堅調。欧州では尿素の輸入関税撤廃の見通しや、CBAMの本格導入が一時停止されていることから、春先向け需要が増えるとの見方が出ている。供給面では、黒海ルートで輸出されるアゼルバイジャンの尿素プラントが2月中に稼働停止予定。
  • レンジ価格感:バルト海は$300ドル台後半〜$400ドル台前半。中東は$400ドル台後半〜$500ドル弱。中国は$400ドル台前半〜中盤。

【バルト海市場】

  • 市況:堅調(底堅い)。
  • ドライバー:欧州向けの潜在需要が意識され、春先(3〜4月)向けの引き合い増加が取り沙汰された。欧州の輸入制度(関税・CBAM)に関する見通しが、買い気を下支え。
  • レンジ価格感:FOBバルト海は$300ドル台後半〜$400ドル台前半。欧州向けとみられる北アフリカ(アルジェリア)積みの成約は$500ドル前後〜$500ドル台前半が示唆された。

【中東市場】

  • 市況:上昇(続伸)。
  • ドライバー:中東積みの買い気が強まり、エジプト積みの成約が相場を押し上げた。エジプトは2月〜3月積みで数量を積み増す動きが伝わり、成約レンジも切り上がった。カタール国営肥料会社の販売入札は実施されたものの、現時点で結果が伝わらず、需給インパクトは見通し不透明。
  • 補足:イラン積みは制裁の影響で買い手が限られ、他の中東品より割安になりやすい。生産は回復傾向とされる一方、プラント稼働率は5割前後との指摘もある。
  • レンジ価格感:3月積みは$400ドル台後半、4月積みは$400ドル台後半〜$500ドル弱。商談目線は$400ドル台後半〜$500ドル弱。

【中国市場】

  • 市況:強含み。
  • ドライバー:韓国向けの買い付けが相場を押し上げた。中国当局は2月初め以降、輸出を再規制しているとの見方があるが、韓国向けなど一定量の輸出は続いているとの声。
  • 関連指標:山東省の工場渡しは横ばい圏(元建てで1,700元台後半、ドル換算で$200ドル台後半のイメージ)。アジアの石炭指標(豪ニューカッスルFOB)は前月末から上昇している。
  • レンジ価格感:中国積みの落札は$400ドル台後半、商談目線は$400ドル台前半〜中盤。

【日本市場】

  • 市況:横ばい。
  • ドライバー:CIF日本は前週から横ばい圏。三井化学が、国内向けにトンあたり¥1万円前後の値上げを通知済みとされ、4月からの適用を念頭に3月末までの妥結を目指す動きが伝わる。
  • レンジ価格感:CIF日本は$400ドル台前半〜後半。
  • 補足:需要家との協議の行方は見通し不透明。

【インド市場】

  • 市況:横ばい。
  • ドライバー:インドが3月分を対象とした買い付け入札を近く開示するとの見方。対象数量は200万トン規模とみられるが、応札期限など詳細は伝わっておらず見通し不透明。加えて、2026年度(4〜3月)の輸入尿素にかかる予算が前年度から大幅に削減され、同年度の輸入量は前年度比で数百万トン規模の減少が見込まれている。インド政府は尿素の自国生産を強化し、輸入依存を下げる方針。
  • レンジ価格感:CFRインドは$400ドル台前半。

【その他】

  • 米国:期近〜2月積みで$400ドル台後半〜$500ドル弱の取引が伝わり、3月積みの商談も開始。一部で$400ドル台前半〜中盤の売唱えが示された。
  • 供給・エネルギー:黒海ルートで輸出されるアゼルバイジャンの尿素プラントは2月中に稼働停止予定。欧州DESのLNGは、足元でmmBtuあたり$10台前半(トン換算で$500ドル台後半)となり、1月末からは数ドル(トン換算で数十ドル)下落して、1月の上昇は一服とされた。
  • ブラジル(公表統計):1月の輸入量は44万5,005トン(前月比60.8%減、前年同月比38.0%減)。輸入単価はトンあたり425ドル(前月比0.4%上昇、前年同月比16.0%上昇)。国別では、中国から1万5,428トン(前月比49.8%減、単価518ドル)を輸入。イランからは6万2,498トン(前年同月比25,940.7%増、単価374ドルCIF)を輸入。

【今後の注目ポイント】

  1. 欧州の尿素輸入関税:撤廃の具体化と適用時期が需要を押し上げるか
  2. CBAMの扱い:一時停止の継続性と、尿素が対象外となる可能性の行方
  3. アゼルバイジャン供給:稼働停止の期間と黒海ルート輸出への影響度合い
  4. 中東の追加成約:エジプトの上値追いが続くか、カタール入札結果が出るか
  5. インド次回入札:開示タイミングと数量(200万トン規模)、予算削減が調達姿勢に与える影響

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