ホルムズ海峡封鎖を受けて国際尿素は全面高となり、FOBバルト海・中東・中国がそろって切り上がった。原料LNGやアジア炭の上昇も重なり、日本着も高値圏へ移行。現時点で日本向けターム供給の停止は確認されていないが、封鎖長期化と中国輸出再開の後ずれ、インドの追加調達観測が次の焦点となる。
FOBバルト海・中東・中国市場
- ・市況:上昇
- ・ドライバー:ホルムズ海峡封鎖による供給不安の急拡大が主因。加えて、原料LNGやアジア炭の上昇がコスト面から相場を押し上げた。
- ・レンジ価格感:400ドル台後半〜600ドル台半ば
バルト海市場
- ・市況:上昇
- ・ドライバー:ホルムズ海峡封鎖に伴う世界的な供給不安が波及した。欧州向け供給玉の切り上がりに加え、原料コスト上昇も押し上げ要因となった。
- ・レンジ価格感:400ドル台後半〜500ドル台後半
中東市場
- ・市況:上昇
- ・ドライバー:ホルムズ海峡封鎖でペルシャ湾岸港からの供給が途絶し、供給不安が急速に高まった。湾岸の一部生産設備損傷も重なり、封鎖解除後も生産回復には時間を要するとの見方が示された。
- ・レンジ価格感:600ドル前後〜600ドル台半ば
- ・補足:周辺生産国の積み出し価格にも上昇が波及しており、エジプト積みも600ドル台半ば近辺まで切り上がったと伝えられた。
中国市場
- ・市況:上昇
- ・ドライバー:ホルムズ海峡経由の供給を失ったインドの代替需要観測で需給が引き締まった。中国メーカーの国内向け値上げが押し上げ材料となる一方、当局の国内価格抑制も入った。
- ・レンジ価格感:500ドル台半ば〜600ドル前後
- ・関連指標:山東省の工場渡しは1,800元台前半で小幅安。豪ニューキャッスル炭も100ドル台前半〜半ばへ上昇した。
日本市場
- ・市況:上昇
- ・ドライバー:主要輸入先である中国や東南アジア積みの切り上がりに加え、燃料高に伴うフレート上昇とLNG輸入価格の急伸が日本着相場を押し上げた。
- ・レンジ価格感:600ドル台後半〜700ドル台前半
- ・補足:現時点で日本向けターム供給の停止は確認されていない。一方で、中国の輸出再開は国内市況の上昇圧力を受けて後ずれする可能性があり、ホルムズ海峡封鎖が長引けば日本着の供給不安も高まりそうだ。
インド市場
- ・市況:横ばい
- ・ドライバー:足元の価格水準は大きく動いていないが、2月の買い付け入札で確保した数量の一部がホルムズ海峡経由の中東産とみられており、船積み遅延時には追加のスポット調達が必要となる可能性がある。
- ・レンジ価格感:500ドル前後〜500ドル台前半
その他
- ・東南アジア積みは600ドル台半ば近辺、NOLA積みは600ドル前後まで上昇したようだ。マレーシア積みとナイジェリア積みも600ドル台半ば近辺での取引が伝えられ、CIFベースではブラジル着も600ドル前後まで切り上がった。
今後の注目ポイント
- ホルムズ海峡封鎖の継続期間と解除時期
- 湾岸の損傷設備の復旧ペースと中東産の出荷正常化時期
- インドの既契約分の船積み進捗と追加スポット調達の有無
- 中国の国内価格抑制策と5月以降の輸出再開見通し
- 日本向けターム供給の継続可否とLNG高騰のコスト転嫁動向
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